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2022/06/03

ナンバースクール特に仙台二の受験について その3

https://kanpu-san.blogspot.com/2022/04/1.html のつづき。

https://kanpu-san.blogspot.com/2022/05/2.html のつづき


【入試の点数について】。

宮城県の高校入試平均点は次のように公表されています。

HTML能力の問題で、テキストで示します。
年度、国数英理社、合計の順。四捨五入しています。2019年度までの前期試験は3教科実施です。

H29(2017)前期 53,51,63,--,--,167
H29(2017)後期 61,45,64,55,58,284
H30(2018)前期 62,48,50,--,--,161
H30(2018)後期 62,51,51,51,63,280
H31(2019)前期 65,44,60,--,--,169
H31(2019)後期 67,46,59,56,59,286
R02(2020) 56,45,51,62,48,260
R03(2021) 61,47,46,53,63,271
R04(2022) 58,58,57,55,59,287

だいたい平均点は280前後です。2020年度が大きく下がったのは、最終追込み期にコロナウイルス蔓延での休校が影響したのかどうか。どの年も数学が最も低く、国語もしくは社会が最も高いという傾向は同じです。平均値なので数点の差はけっこう大きな差です。

2022年度に特徴的だったのは数学で、明らかに易化しました。平均でも10点以上アップしました。


これに対し、二高合格者の平均は塾などの資料によると、全体の平均とは連動しておらず、問題レベルにかかわらず最頻値は430ぐらいで安定しています。サンプル数が少ないのでムラがありますが、少なくとも420を超えないと難しい状況は同じと思われます。

大雑把なイメージとしては本番点420以上かつ評定点185以上でだいたい真ん中ぐらいの合格という感じと思われます。

【攻略】

科目ごとの攻略は、
・国語 漢字、古文は完璧にして、作文、記述でどれだけ積み上げられるか。作文は内容より形式と字数を。記述問題は取れたらラッキー。80点以上を。
・数学 第一、二問は落とさない。ここだけで60点以上になる。第三、四問の関数・図形は難しいところをいわゆる捨て問で良かったが2022年度で全問取りに行く内容に変わった。90点以上を。
・英語 簡単なので満点を。最低でも95点を目指す。
・理科 知識問題が多い。満点を目指す内容。
・社会 満点を目指す内容。ただし記述問題が増えておりその攻略がカギ。

という感じです。

県立高校の問題は共通なのですが、採点基準は各校で違っています。記述問題が増えている状況なので気になるところです。一高の採点基準は甘く二高は厳しいとか、まことしやかな噂があります。そうだとすると一高受験者の420点と二高受験者の420点は意味合いが違うわけです。採点基準を情報公開請求してもまず出さないでしょうが、なんらか手がかりが見つかるかもかもしれません。


新みやぎ模試で出る順位で言うと、最終的には200番ぐらいがボーダーラインになると思われます。100-120人程度合格者を排出する進学プラザはこの模試を使っていませんから、隠れた上位者をかんがみれば見かけ上の300番ではかなり厳しいでしょう。


【通常期の対策】

中学生レベルだと受験直前まで詰め込んでいけば1週間前でもレベルアップは可能です。なので受験対策としてはむしろ通常期の学習のほうが大切で、中3夏までにいかに底上げしておくかというのが勝負のカギです。

まず中1の最初の定期テスト。6月ごろの中間テストで良い点をとるのが重要です。ここでとる点数が3年間の基準点になるし、教師側へ「できる生徒」のイメージを植え付けることになるからです。イメージは重要で、同じ90点でもできない生徒とできる生徒では意味合いが違います。
最初のテストが450点だと460点を取れば満足するレベルにしか行かない可能性が高いし、490点を取ればそれが3年間の基準になり、470点ではありえない悪い点数に感じるわけです。先に述べたようにいまは二高レベルなら定期テストで480点以上は取らないと苦しい状況なのです。


評定については、教師受けの良い女子のほうが有利だとか、発言の多い生徒が有利だとか言われていますが俗説だと思います。いまは生徒の数が少ないですから意外に教師側もしっかり生徒を見ており、そういう感覚で評価する場面はあまりないと思います。
ただ、課題を出さないとか自主ノートを提出しないといった、提出物の欠損は重く評価されます。また実技教科での態度は非常に重要です。中学生ぐらいだと体育の跳び箱だったり、ダンスだったり、体を思いっきり動かす場面では恥ずかしさもあり真剣味がないものですが、そういうところはダメージが大きいです。できなくてもいいから真剣に行う、あるいは楽しんで行う、という姿勢が重要視されます。実技教科の評定点が大きいことは忘れてはいけません。



(つづく、かも)